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相続手続きはどこに頼む?後悔しない専門家の選び方【2026】

著者:家族信託相談ナビ 編集部
相続手続き司法書士行政書士税理士弁護士

「司法書士と行政書士って何が違うの?」

「誰に頼めば一番安く、確実に相続が終わるの?」

こんなモヤモヤを抱えたまま、とりあえずネットで一番上に出てきた事務所に電話してしまう前に読んでください。「最初に間違った専門家に依頼して、後から追加費用が発生した」「不動産の名義変更ができないと言われて、また別の事務所を探した」という相談は、今もなお後を絶ちません。

本記事では、司法書士・行政書士・税理士・弁護士それぞれの得意領域・費用・選び方を整理します。「後悔しない専門家の選び方」と相続の期限リスク、FAQまでまとめています。

各専門家に依頼することができる内容って何?

山田くん山田くん

司法書士・行政書士・税理士・弁護士って、それぞれ何をしてくれるんですか?どれに頼めばいいのかよくわからなくて…

司法書士の先生司法書士の先生

専門家ごとに「できること」が法律で決まっています。登記は司法書士、書類作成は行政書士、税申告は税理士、争いごとは弁護士が担当します。まず自分の相続に何が必要かを整理することが、依頼先を決める第一歩です。

司法書士に依頼することができる内容

登記に関する手続きは司法書士の独占業務です。依頼できる内容は以下のとおりです。

  • 不動産登記(土地・建物の権利関係を記録)
  • 会社・法人登記
  • 相続関連手続き(名義変更・相続人調査・遺産分割協議書作成)
  • 成年後見制度の申立て
  • 簡易裁判所における代理業務

行政書士に依頼することができる内容

行政書士は書類と手続きの専門家です。依頼できる内容は以下のとおりです。

  • 官公庁への書類作成や提出
  • 自動車登録や車庫証明の手続き
  • 遺言書作成や相続関連書類の作成
  • 入管関連業務
  • 事業計画書・契約書の作成

注意:行政書士は不動産登記・相続放棄などの家庭裁判所書類作成はできません。遺産に不動産がある場合、行政書士だけでは手続きが完結しません。

税理士に依頼することができる内容

税理士は税務に関する専門家で、税務署への申告代理は独占業務です。依頼できる内容は以下のとおりです。

  • 所得税・法人税・消費税などの申告業務
  • 税務調査の対応
  • 節税対策の提案
  • 相続税・贈与税に関する相談と申告

弁護士に依頼することができる内容

弁護士は法的トラブルの解決を担う専門家です。依頼できる内容は以下のとおりです。

  • 民事・刑事・家事・商事の訴訟代理
  • 離婚・相続・労働問題などの法律相談
  • 債務整理・過払い金請求
  • 契約トラブル・損害賠償請求

相続における各専門家の強みって何?

山田くん山田くん

どの専門家も相続に対応できるって聞いたんですが、それぞれの「得意なこと」って何が違うんですか?

司法書士の先生司法書士の先生

司法書士は不動産登記、行政書士は書類作成コスパ、税理士は相続税の節税、弁護士は相続トラブルの解決が強みです。相続の内容によって最適な専門家が変わるため、状況に合わせて選ぶことが重要です。

司法書士の強み

不動産登記などの相続手続きをワンストップで進めることが得意です。相続した不動産の名義変更・遺産分割後の登記手続き・戸籍謄本の収集・相続人の特定など、相続手続きの基礎となる調査が強みです。

行政書士の強み

書類作成の専門性と手頃な費用が強みです。争いのない相続や不動産以外の財産が中心の場合、司法書士より費用を抑えられます。ただし、不動産を含む相続では別途司法書士への依頼が必要になります。

税理士の強み

相続税の申告と節税対策を専門的に行えます。複雑な相続税の計算・不動産や株式の財産評価が可能です。相続税の申告ミスや見落としは高額な追徴課税につながるため、課税が見込まれる場合は必須です。

弁護士の強み

法的トラブルの解決力と交渉・訴訟への対応が強みです。相続人同士でもめている場合・遺言の有効性を巡って争いがある場合は、弁護士のみが代理交渉・調停・訴訟対応できます。

私の相続ってどこに依頼したら良いの?

山田くん山田くん

自分の相続をどの専門家に頼むべきか、まだよくわかりません。具体的にはどうやって選べばいいんですか?

司法書士の先生司法書士の先生

「不動産がある → 司法書士」「書類手続きだけ → 行政書士」「相続税が心配 → 税理士」「もめている → 弁護士」と覚えてください。費用の目安も専門家ごとに異なるため、依頼前に確認することをおすすめします。

依頼先 向いているケース 費用目安(一括代行)
司法書士 不動産あり・相続人調査が必要 30〜65万円
行政書士 不動産なし・書類作成中心 10〜50万円
税理士 相続税申告が必要 遺産総額の0.5〜1%+α
弁護士 相続人間に争いがある 50〜150万円

司法書士に向いている方:不動産を相続する、相続税がかからない(基礎控除以下)、相続放棄を検討している

行政書士に向いている方:不動産なし、銀行口座・自動車など預貯金が中心、争いがない、費用を抑えたい

税理士に向いている方:遺産総額が基礎控除(3,000万円+600万円×法定相続人数)を超えそう、不動産や株式など評価がむずかしい財産がある

弁護士に向いている方:相続人間でもめている、遺言書の内容に不満がある、遺留分を侵害されている

専門家選びで後悔しがちな3つの落とし穴

山田くん山田くん

インターネットで調べたら「行政書士に頼むのが安い」と書いてあったので行政書士に頼もうと思ってるんですが、大丈夫でしょうか?

司法書士の先生司法書士の先生

不動産がある場合、行政書士だけでは手続きが完結しません。「行政書士に書類作成を依頼したが、相続登記(不動産の名義変更)は司法書士しかできないと言われ、二重に費用がかかった」という相談が実際に多く寄せられています。最初から何が必要かを確認せずに依頼先を決めると、後から追加費用や手続きの二度手間が生じます。

落とし穴① 「安い専門家」を選んで後から追加費用が発生する

行政書士は書類作成が専門ですが、不動産登記・家庭裁判所書類の作成はできません。遺産に不動産が含まれる場合、行政書士に書類作成を依頼した後で「登記は司法書士に依頼してください」と言われ、結果的に二つの専門家に別々の費用を払うことになります。

実際の口コミ実際の口コミ

「行政書士に『戸籍収集と遺産分割協議書作成』を依頼したら、思いのほか高くて、相続登記を司法書士に依頼できず、自分で申請したけれど、できなかったので、お願いしたい。というご相談も、私たち司法書士のもとに多く寄せられます。」 (出典:あなたのまちの司法書士事務所グループ

落とし穴② 「相続税がかからないだろう」と思い込んで申告漏れ

基礎控除は「3,000万円+600万円×法定相続人の数」です。法定相続人が2人なら4,200万円、3人なら4,800万円が非課税枠です。この枠を超えていた場合、申告しなければ加算税・延滞税のペナルティが生じます。「まさか相続税がかかると思わなかった」という後悔は、早めに税理士に確認することで防げます。

落とし穴③ 「もめていないから弁護士は不要」と思っていたら後からトラブルに

相続開始当初は問題なくても、遺産分割協議が進むにつれて「不公平だ」「あの財産はどこにいったのか」という話になることがあります。後から弁護士を入れると交渉コストがかかります。少しでも不安があれば、早い段階で弁護士に相談を入れておくことが得策です。

相続には期限がある——専門家を選ぶ前に必ず確認すること

山田くん山田くん

専門家を探している間に時間がたってしまうんですが、相続って何ヶ月以内に何かしなきゃいけないとか、期限がありますか?

司法書士の先生司法書士の先生

相続には2つの厳しい期限があります。①相続税申告:死亡を知った日の翌日から10ヶ月以内(国税庁規定)。②相続登記:相続開始を知った日から3年以内(2024年4月から義務化)。どちらも期限を過ぎると加算税・延滞税、または10万円以下の過料というペナルティが生じます。専門家を探している間にも期限は進んでいます。

① 相続税の申告期限——10ヶ月以内

国税庁「No.4205 相続税の申告と納税」(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4205.htm)によると、相続税の申告期限は「被相続人が亡くなったことを知った日の翌日から10ヶ月以内」です。

項目 内容
申告期限 被相続人の死亡を知った日の翌日から10ヶ月以内
申告が必要な条件 遺産総額が基礎控除(3,000万円+600万円×法定相続人数)を超える場合
ペナルティ 期限超過で加算税・延滞税が課される

② 相続登記(不動産名義変更)の期限——3年以内

法務省「相続登記の申請義務化について」(https://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00599.html)によると、2024年(令和6年)4月1日から相続登記が義務化されました。

項目 内容
施行日 2024年(令和6年)4月1日
申請期限 相続開始・所有権取得を知った日から3年以内
ペナルティ 正当な理由なく怠った場合、10万円以下の過料
旧来の相続の猶予期限 2027年(令和9年)3月31日

専門家探しに時間をかけている間にも、これらの期限は確実に進んでいます。「誰に頼むか決まってから動く」のではなく、まず無料相談で現状を話しながら専門家を決めることをおすすめします。

「生前」から始める相続対策——家族信託という選択肢

山田くん山田くん

親がまだ元気なうちから相続の準備をしておきたいんですが、何かできることはありますか?

司法書士の先生司法書士の先生

相続対策を「生前」から始めるなら家族信託が有効な選択肢です。家族信託とは、親が元気なうちに財産の管理・処分権限を信頼できる家族(受託者)に移しておく仕組みです。認知症になっても財産が凍結されず、相続発生後の手続きもスムーズになります。司法書士や信託に詳しい行政書士に相談することで設計できます。

家族信託のメリットは以下のとおりです。

  • 親が認知症になっても財産管理が止まらない(銀行口座凍結を回避できる)
  • 成年後見制度より柔軟で費用が少ない
  • 相続発生後の財産承継先をあらかじめ指定できる
  • 二次相続・三次相続まで設計できる(遺言では難しい)
  • 不動産の売却・管理が親の意識が低下しても続けられる

従来の遺言書は「相続が発生してから機能する」書類ですが、家族信託は「今この瞬間から機能する」仕組みです。「専門家に相続手続きを頼む」段階になる前の、より上流での対策が可能です。

家族信託の設計・手続きについては、当サイトの「家族信託相談ナビ」でも詳しく解説しています。

よくある質問(FAQ)

どの専門家が一番費用が安いですか?

単純な書類作成だけなら行政書士が最も安い傾向がありますが、不動産が含まれる相続では別途司法書士費用が必要になります。「最初から何でも頼める」という観点では、司法書士へのワンストップ依頼がトータルコストを抑えられるケースが多いです。まずは複数社から無料相談・見積もりを取ることをおすすめします。

不動産と相続税申告が両方必要な場合、誰に頼めばいいですか?

司法書士と税理士の両方への依頼が必要です。一部の事務所はチームで対応するワンストップサービスを提供しています。まず司法書士か税理士に相談すると、もう一方の専門家を紹介してもらえることも多いです。

相続税がかかるかどうかわからない場合はどうすればいいですか?

基礎控除(3,000万円+600万円×法定相続人数)と遺産総額を比較することが第一歩です。不明な場合は税理士に無料相談するのが確実です。また、土地・家屋は評価額が相続税上の価額(路線価や固定資産評価額)と異なるため、専門家に確認することをおすすめします。

複数の専門家に相談してもいいですか?

まったく問題ありません。むしろ推奨されています。初回相談を無料で提供する事務所も多く、複数の専門家に状況を説明して見積もりを比較してから決める方が後悔が少なくなります。

家族信託と相続は何が違うのですか?

相続は「亡くなった後」の財産の移転手続きです。家族信託は「生前」に財産の管理・処分権を移しておく仕組みで、認知症対策・財産凍結防止・柔軟な相続設計が可能です。相続手続きに加えて生前対策も検討したい方は、司法書士や信託専門の行政書士にご相談ください。


本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の法的アドバイスではありません。具体的なご相談は専門家にお問い合わせください。

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